第55回東海薬剤師学術大会、静岡県での開催となり今年は対面開催が叶いました。
私達は『在宅専門薬局として開局2年目の検証と今後の展望』というテーマでのポスターセッションを行いました。
1時間のセッション時間の中で想像以上に質問が多く色んな方と直接意見交換ができ大変有意義な時間が過ごせました。
今後在宅専門薬局を開局する予定がありとても参考になった、在宅専門で薬局をやってみたいが採算はとれるのか、どういった事で医師との関係性を構築しているのか、終末期医療にも対応しているのか、また終末期に積極的に関わりたいが外来があるのでできないもっと患者様に即した医療を提供したい、輸液の混注を行っているのかなど沢山の質問を受けました。
外来との両立に悩まれている・休日対応に悩まれている薬局が多く専門で在宅を行うメリットについて意見交換できました。自分としても違った視点からの意見はとても参考になり今後の業務に活かせそうです。
また特別基調講演では『パラサイトイブ』の作者で薬学博士の瀬名秀明氏の講演を拝聴しました。
研究者からの視点でのCOVID19についてのお話、この3年でそれに関する本が1835冊以上は出版されているそうですが内容はほとんど人文社会系の本であること、心理学面でのCOVID19への向き合い方についてのお話などされていました。印象に残ったのはコアビリーフ(個人が正しいと思っている信念や価値観)についてのお話でこのご時世、研究者間でも譲らない部分がありコアビリーフが固まっているとそれに当てはまる情報だけを集めてしまう。そんな中でも他者の意見を受け入れ肯定的にとらえる姿勢が重要だとおっしゃられていました。
在宅では患者、家族、多職種との連携が重要になります。薬剤師は多職種間での橋渡し的な役割を担うこともあります。その時に柔軟性は非常に重要でまず自分自身がコアビリーフに捉われていないか客観視出来る事、そして多職種と接する中で今後磨いていきたい側面だと思いました。